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2026年のジャパンディ:温もりを増した「引き算」の住まいづくり

culture2026-08-30 · 1 min read · 3 reads

日本のミニマリズムと北欧の機能美が溶け合うジャパンディが、2026年はより温かい表情へと進化している。素材と余白を軸にした住まいの整え方を静かに考える。

住まいについて考える仕事をしていると、流行という言葉にはどうしても少し身構えてしまう。それでも今のジャパンディだけは別で、素直に心が動く。日本のミニマリズムと北欧の機能美が静かに溶け合ったこのスタイルは、単なる一過性の流行ではなく、私たちが本当に心地よいと感じる暮らしの形そのものに、時間をかけてゆっくり近づいているように見えるのだ。

侘び寂びとヒュッゲの出会い

ジャパンディの核心にあるのは、二つの哲学の対話だと私は思っている。不完全さや簡素さの中に美を見いだす日本の侘び寂びと、心がほどけるような居心地を大切にする北欧のヒュッゲ。冷たく無機質になりがちなミニマリズムに、この二つが温度と人間味を与えてくれる。だからこの空間には、どこか呼吸のような穏やかさが宿る。

2026年を貫く五つの原則

今年のジャパンディには、はっきりとした指針がある。漆や合成素材を避け、木やリネン、石、土といった自然素材だけを使うこと。高さ三十五から四十センチほどの低い家具を選ぶこと。グレージュや温かみのある白を基調にすること。二七〇〇ケルビンの柔らかな灯りを層のように重ねること。そして何より、間という余白を恐れずに残すことだ。

小さな家こそ映えるスタイル

無垢の木とリネンの質感、そして淡いテラコッタ。2026年のジャパンディは温もりを前面に出している。
無垢の木とリネンの質感、そして淡いテラコッタ。2026年のジャパンディは温もりを前面に出している。

この考え方が日本の住宅と相性が良いのは、ある意味で当然かもしれない。ジャパンディは開けた間取りと賢い収納、そしてそぎ落とされた要素を前提にしているため、限られた広さの部屋ほどその真価を静かに発揮する。物を思い切って減らし、木の鉢に置いた一鉢の緑を主役にするだけで、狭いはずの空間が驚くほど広く、そして穏やかに感じられるようになるのだ。

冷たさから温もりへ

興味深いのは、2026年のジャパンディが明確に温かい方向へ舵を切っている点だ。以前の少し禁欲的な白と木の組み合わせから、深みのあるアースカラーやテラコッタの差し色、経年変化した真鍮の金具、蜂蜜のような色合いの木の仕上げへと移っている。禁欲ではなく、心地よさを選ぶ。その変化に、私は素直に共感している。

私が大切にしたいこと

結局のところ、ジャパンディが教えてくれるのは、足すことではなく引くことの豊かさだと思う。完璧に整った空間より、少しの不完全さと余白を残した部屋のほうが、そこに暮らす人を優しく受け止めてくれる。流行が過ぎ去っても、自然素材と静けさへの愛着は残る。それこそが、この住まい方が長く続く理由なのだと私は信じている。

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